「まち」と「ひと」と「しくみ」について
1.良い「まち」って何でしょうか。
2.良い「まち」を成り立たせているものって何でしょうか。
3.どうしたら、「まち」を良くすることができるのでしょうか。
これらの問いに対する答えを探求していくことが、このブログの究極的な目的です。
その都度、ふと思いついたテーマで個々の記事を書き散らしますが、たまには我に返り、頭の整理をするためにも、これらの問いに戻ってこようと考えています。そのうち、存在すら忘れてしまうかもしれませんが、一応、新年の抱負的に記しておきます。
さて、まちづくりについて考えます。
まちづくりの主役は、「ひと」です。
当然です。
そこに住み、そこで働き、遊び、買い物をし、憩う、多くの人々にとって、安全・安心で、便利で、快適なまちを実現するようなまちづくりが望まれます。
こういった、まちの様々な機能の利用者としての「ひと」という視点があります。
一方で、それら利用者としての「ひと」が、住まうには家や生活インフラが必要です。働くには職場が必要です。職場までの移動には交通機関が必要です。遊んだり、買い物をしたり、休憩したりするには、商業施設やテーマパーク、公園などが必要です。
そして、それらが機能するには、それぞれの建物やインフラやサービスを設計したり、建設・整備したり、運営・管理したりする、まちの機能の提供者としての「ひと」も必要となります。
このように、まちは、その機能を提供するひとと、利用するひとによって回っていると見ることができ、提供者・利用者それぞれの中にも多様な立場のひとが存在しています。冒頭の問いにある「良い『まち』」というのも、当然、見る立場によって「良い」の価値基準が異なるため、「ひと」の視点を意識して考えることは極めて重要です。
また、まちづくりは、こうした多様な「ひと」たちの利害が複雑に絡んでくるために、その利害を調整するための様々な「しくみ」が必要になってきます。
例えば、法律。
建築基準法、都市計画法、都市再生特別措置法、道路法、都市公園法、河川法、地方税法、、、、と、大量に存在します。勉強不足でどれだけあるのか把握しきれていません。
法律に規定されないまでも、様々な制度も存在します。
さらには、行政が直接コントロールする税や規制などの「しくみ」以外にも、民間企業や個人の間で個別に様々な契約が結ばれたり、契約が結ばないまでも様々な関係性が生じ、何らかの「しくみ」に基づいて、絶え間なく、ヒト・モノ/サービス・カネ・情報のやり取りがなされています。
都市計画、まちづくりに仕事として携わり始めてからは、この「しくみ」が極めて重要なものであることを日々痛感しています。
まちの一部の機能を提供する「ひと」(会社)としては、当然、これら「しくみ」に則った上で活動し、利益を上げなければなりません。また、まちづくりに関するコンサルティングサービスを提供する「ひと」(会社)としては、当然、どういった「しくみ」を導入することで、その「まち」がより良い状態にできるかを見出すことが利益の源なので、この「しくみ」についてより深く知っておかなければなりません。
...ということで、
このブログでは、都市計画、まちづくりの仕事に携わるわたしが、「まち」について、「ひと」と「しくみ」の観点を意識しつつ勉強していきます。
現時点で想定しているこのブログの使い方は、いろんな「まち」をぶらぶら歩いて感じたことや気になったものについて、特に「ひと」や「しくみ」といった視点から、そのまちの写真とともに記録しておく備忘録です。
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